週間マーケット振り返り|米ハイテク株に売り、日経平均は週末急落【2026年10月26日〜30日】

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今週の市場をひと言で

10月26日〜30日の株式市場は、日米の金融政策と大型ハイテク企業の決算が注目された1週間でした。FRBと日銀はいずれも政策金利を据え置きましたが、AI関連投資の収益性に対する懸念が強まり、週後半には米国のハイテク株が大きく下落しました。

日本株も30日に半導体関連銘柄を中心に売られ、日経平均は1,300円を超える下落。ただし、週間では日経平均がプラスを維持しており、週末の急落と1週間全体の動きには違いが見られました。

米国株式市場の振り返り

指数10月30日終値週間騰落率
S&P5007,580.07−0.57%
NASDAQ総合25,437.00−2.00%
NYダウ51,770.31ドル−0.85%

※週間騰落率は10月23日終値との比較。

米国株は週前半に持ち直す場面がありましたが、後半は大型IT企業の決算をきっかけに売りが強まりました。特に30日のNASDAQ総合は前日比2.86%下落し、週間でも主要3指数のなかで最も大きな下落率となりました。

30日は半導体大手Intelが約28.6%下落し、NVIDIAも約4.2%安となりました。AmazonやAlphabetなどの決算でも、AI向け設備投資の拡大と、それに伴う資金負担が注目されています。これまでAI関連株を支えてきた成長期待に対して、実際の利益やキャッシュフローを確認する動きが強まった形です。

金融政策では、28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利を3.75〜4.00%に据え置きました。米10年国債利回りは30日の米国市場で4.93%となり、前日の4.98%から低下。株式市場で売りが強まるなか、米国債が買われる動きも見られました。

日本株式市場の振り返り

指数10月30日終値週間騰落率
日経平均株価63,290.11円+0.95%
TOPIX3,965.07−0.02%

※週間騰落率は10月23日終値との比較。

日本株は週半ばにかけて上昇しましたが、30日に大きく値を下げました。日経平均は27日から29日まで3営業日続伸したものの、30日は前日比1,369.36円安。前日29日の米国ハイテク株安が波及し、半導体関連銘柄を中心に売りが膨らみました。

30日の下落では、アドバンテスト、東京エレクトロン、ソフトバンクグループなどが日経平均を大きく押し下げました。一方、空運、海運、小売などには買われた業種もあり、市場全体が一様に下落したわけではありません。

週間では日経平均が0.95%上昇した一方、TOPIXはほぼ横ばいでした。日経平均は一部の値がさ株の影響を受けやすいため、TOPIXと比較することで市場の広がりを確認できます。

為替市場では、ドル円相場が30日のニューヨーク市場で1ドル=157円台で推移しました。日銀が追加利上げを進める時期や、米国との金利差が引き続き注目されています。

今週の重要ニュース

1. AI関連企業の決算で投資負担への懸念が強まる

今週の株価変動を特徴づけたのが、AI関連投資の採算性を巡る見方の変化です。

Amazonは決算で、過去12カ月のフリーキャッシュフローが424億ドルのマイナスだったことを明らかにしました。フリーキャッシュフローは、事業で得た資金から設備投資などを差し引いた資金の余力を示す指標です。Intelも市場予想を下回る利益見通しを示し、株価が急落しました。

AI関連事業の成長期待そのものが消えたわけではありませんが、巨額の投資がどの程度の期間で収益につながるのか、企業ごとの差がより厳しく評価されています。

2. FRBは金利を据え置き、2人が利上げを主張

28日のFOMCでは、政策金利の据え置きが10対2で決まりました。反対した2人の委員は、0.25ポイントの利上げを支持しています。

FRBは声明で、経済活動が力強く拡大している一方、インフレは依然として高いとの認識を示しました。今後の政策判断では追加の経済データを重視する姿勢です。

景気が底堅くても物価上昇が続けば、金融緩和に転じる時期は遅れる可能性があります。金利の高止まりは、企業の資金調達コストや株式の評価にも関係するため、引き続き重要なテーマです。

3. 日銀は金利据え置き、ETF売却ペースを引き上げ

日本銀行は30日、政策金利を1.25%程度に据え置くことを決めました。決定は8対1で、反対した委員は1.50%への引き上げを提案しました。

同時に日銀は、保有するETF(上場投資信託)の売却ペースを、2027年1月から引き上げる方針を発表しました。年間売却額は簿価ベースで約3,300億円から約8,600億円に増える計画です。

日銀は市場への影響を抑えながら売却を進める方針ですが、中央銀行が保有する株式関連資産を徐々に減らしていく動きとして、今後も確認しておきたい材料です。

4. 原油高と金利低下が同時に進む

30日の北海ブレント原油価格は、前日比2.4%上昇して1バレル113.43ドルとなりました。中東情勢を背景としたエネルギー供給への懸念が、原油価格を押し上げています。

原油高は企業の輸送費や製造コスト、家計のエネルギー支出に影響します。一方、同日の米国債利回りは株安を背景に低下しました。物価上昇への警戒と、株式市場のリスクを避ける動きが並存したことも、今週の特徴です。

長期投資家として押さえておきたいこと

今週は、米国ではNASDAQの下落が目立ち、日本では日経平均が週末に大きく下げました。指数の値動きには業種や大型銘柄の影響があるため、資産配分の考え方と合わせて見ると、特定の分野に資産が集中する場合の特徴を理解しやすくなります。

また、退職後に資産を取り崩す場合は、株価の変動と生活費の確保を別々に考える必要があります。FIRE前の現金確保については、資産形成カテゴリーの本編で詳しく取り上げています。

来週の注目ポイント

※以下、米国の経済指標・決算発表・選挙の日付は現地時間です。

11月2日には米国のISM製造業景況指数、4日にはISM非製造業景況指数が発表されます。企業の景況感から、米国経済の拡大ペースを確認する材料になります。また、2日にはAppleの決算発表が予定されており、大型IT企業の業績への関心が続きそうです。

3日には米国の中間選挙が行われます。議会の勢力図が変わる可能性があり、今後の財政政策や規制政策への影響が注目されます。

6日には10月の米雇用統計が発表予定です。FRBが今後の政策金利を判断するうえで、雇用者数や失業率の動向が重要になります。

なお、日本の株式市場は11月3日(火)が文化の日で休場です。翌週の日本株は4営業日となるため、海外市場の動きを受けた値動きにも注意が集まります。

まとめ

今週はAI関連投資の収益性への懸念が強まり、米国のハイテク株が大きく下落しました。日本株も週末に急落しましたが、日経平均は週間では上昇しています。

来週は米国の中間選挙と雇用統計、大型IT企業の決算が控えています。企業業績、金利、政治・経済イベントが市場にどう影響するかが注目点です。

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